三つ目の場所












以前はカフェとして運営していたお店が、コロナ禍を経て食事、お酒のメニューを増やして居酒屋として再スタートするための計画。
カフェ開業から間もなかったため、通常の改装工事以上に改装工数を減らしてコストをなるべく抑えることと、以前の店舗イメージを払拭することが求められた。
外観については既存のガラス壁に筆文字グラフィックのみを追加して既存店舗イメージからの振り幅を持たせつつ、店舗前の通りからの視線を適度に遮断する機能をもたせた。
店内は1Fにカウンター席を新たに設置し、既存のステンレス鏡面仕上の壁の上から和紙(落水紙)を貼り、落水紙の穴から既存のステンレス鏡面仕上げを通してうっすらと店内の人の動きが投影される壁とした。カウンターは昔ながらの大衆食堂の赤いメラミンカウンターをアレンジして、ラワンランバーに目はじき塗装の赤色とした。
既存店舗の壁や、天井はそのまま再利用とし、テーブル席の区画のための新設した壁はプラスターボード素地のままパテも制作の手の跡として残した。既存の部分、今回の改装で取り入れたもの、店内のコラージュアートワーク等、いろんな物がマッシュアップされたカオスな癖あり居酒屋さん。老若男女、お客様で賑わって欲しい。
インテリアデザイン :柴田真和 中神さとみ(CARAMEL inc.)
アートワーク制作 :柴田真和 中神さとみ(CARAMEL inc.)
書道グラフィック :柴田真和 中神さとみ(CARAMEL inc.)
照明設計 :杉浦貴之(コイズミ照明)
施工 :森岡泰亮 山田将司 (Relation)
竣工写真 :植村崇史(植村崇史写真事務所)