三つ目の場所(2nd Floor Day time)

愛知県刈谷市中山町にあるカフェのインテリアデザイン。ギャラリーや、アンティークショップで、展示の仕方、照明、他の展示物との間隔、その他さまざまな要素の先に、ふとアートやアンティークがとても魅力的に見えたり、新しい発見をする瞬間がある。既存の建物を調査にいった時に、一見なんの特徴もないこの建物にもそういった瞬間がいくつか発生するのではないかという可能性を感じた。それらの可能性をより確かなものにするため、どこまでを壊すのか、何を残すのか、何を足すのか、埋もれていた魅力に気づくためにはどうすればいいのかをその都度現地状況を確認しながら決めていった。太鼓梁、ひび割れた土壁と綺麗な塗装の壁、土壁の中から出てきた竹木舞と見る角度によって色を変えるガラス壁、杉の無垢床板など、新旧の素材をアドリブ的要素で混在させたインテリアが、初めてお店に訪れる利用客に新しい発見や、既存の建物の魅力を伝えていたら嬉しい。

インテリアデザイン  :柴田真和  中神さとみ(CARAMEL inc.)
照明設計       :杉浦貴之(コイズミ照明)
施工         :森岡泰亮 宮嶋茂(Relation)
竣工写真       :植村崇史(植村崇史写真事務所)