FOOTAGE 名東店

訪問看護サービスを提供するクライアントのオフィスデザイン。

最初に訪問看護という業種と聞いて思い浮かべたのは、病院に行けない高齢者の身体的なケアを、ご自宅でするお仕事だと想像していたが、実際にクライアントとの打ち合わせの中で、業務内容の聞き取りをすると、業務範囲の広さと、メンタル面の負荷の大きさに気付かされた。小さなお子様から自宅療養される高齢者の方までが対象で、身体的な健康面だけではなく、精神面、日常生活の補助支援までもが業務範囲で、体力、精神共にパワーのいる仕事だと感じた。

今回のオフィスはそういった現場に出ているスタッフさんが帰ってきた時、ホッと一息つける場所、同じ仕事をしている仲間とコミュニケーションをとってパワーチャージしてもらえる場所になって欲しいと思い計画をした。

執務スペースにはスタッフさんが一体的にコミュニケーションが取れるよう7m超えの巨大なテーブルを設置すると共に、テーブルと同等の長さの特注ペンダント照明を吊ることで場の一体感、繋がりを持たせた。壁にはタモ材を張り執務スペース全体が優しく、温かい雰囲気になるよう間接照明で照らしている。

テナント自体はあまり大きなスペースではないため、ゆるやかにテナント全体が繋がるように不透明なパネルを使用した室内窓によって執務スペースとトイレ・キッチンを区切った。

インテリアデザイン  :柴田真和 中神さとみ(CARAMEL inc.)
照明設計       :杉浦貴之(コイズミ照明)
施工         :真瀬 勇樹 時長康剛(ビコーインプレス)
竣工写真       :植村崇史(植村崇史写真事務所)