ARINCO bottle

刈谷市にあるワインバルの新装計画。店主とは物件探しからお付き合いをさせて頂き、一緒に元倉庫の、このテナントを見て出店を決めた。刈谷と言えば大手自動車部品メーカーのデンソーがあるが、刈谷駅からデンソーまでの通勤路にお店を出せば、ある程度の集客が見込めるエリア。しかし、店主と選んだのは、駅からの徒歩圏内ではあるものの、全くデンソーの通勤路ではなく、周囲にも飲食店がないエリア。商売をするには不安の残るエリアであったが、店主の飲食にかける想いを聞いていると、この人にはこの物件があっているのではないかと感じた。デザインに関しては独立開業ということもあり、予算が限られていたため、多くを関係者でセルフビルドし、家具もIKEAの既製品を流用、元倉庫のアンティーク感や、汚れを極力活かしたデザインとした。天井が高過ぎるため空調のことを考えると既存天井そのままではエアコンが効かないと判断し、倉庫の中に小屋上の個室を入れ子状に設置することで、空調計画の整合性をとると共に、お店の個性を強く作ることとなった。

インテリアデザイン  :柴田真和 大津絵怜菜
照明設計       :杉浦貴之(コイズミ照明)
施工         :加藤真一(建築工房スタイルプラス)
竣工写真       :岡村靖子(VA)

前職 (株)アルファワークス在籍時の担当物件